赤ら顔の原因とは
「赤ら顔」と一口に言っても、その原因はさまざまです。その中でも多く見られる原因が2つあります。1つめは「毛細血管拡張症」によるもの、2つめは「酒さ(しゅさ)」によるものです。
「毛細血管拡張症」も「酒さ」も、どちらも聞き慣れない言葉ですよね。それぞれ、詳しく解説します。
(1)毛細血管拡張症
「毛細血管拡張症」とは、その名の通り毛細血管が拡張してしまう症状のことです。
皮膚の構造は、外側から順に「表皮→真皮」という階層になっているのですが、表皮の下にある「真皮」の部分には、無数の血管が張り巡らされています。
肌の赤みは、この真皮部分の毛細血管の血液の色が、透けて見えているものです。
毛細血管は、拡張と収縮を繰り返すことで、血管内の血液の量や速さを調整しています。しかし、何らかの理由で、拡張したままになってしまうことがあります。
それが、「毛細血管拡張症」です。通常よりも、毛細血管が太く拡張したままになってしまうので、その分、肌の表面に透けて見える赤みが強くなり、赤ら顔となってしまうのです。
(2)酒さ
2つめの「酒さ」とは、鼻を中心とした顔の中心部の皮膚が、赤みを帯びてしまう皮膚の疾患のことです。
まるでお酒を飲んで酔っ払っているように見えてしまうのが特徴で、皮膚が慢性的に炎症を起こして赤みを帯びている状態です。
30代以降から発症し、中高年に多い疾患です。肌が赤みを帯びるだけでなく、ボコボコと肌の表面がいびつになることもあります。
ひどくなると、鼻が赤く大きくなっているようにも見えるため、美容上の理由で悩む人が多い症状といえます。