虫歯は誰もが当たり前のように経験するため、あまり重大な問題として考えられない傾向があります。
しかし、虫歯を放置しておいて何ひとつ良いことはなく、むしろそれはとても危険な状態です。
特に多くの人が勘違いしがちですが、「虫歯は口の中だけの病気」と甘く見みてはいけません。
進行すれば全身に大きく関係していき、ときに命に関わる重大な病気の原因にもなることがあるのです。
実際に、歴史的に有名な新撰組のメンバーであった永倉新八は、虫歯が原因で死亡した記録が残っています。
では、具体的に虫歯のメカニズムを知りながら、虫歯を放置が危険な理由について詳しく見ていきましょう。
きっと虫歯の恐ろしさを知ったあなたは、記事を読み終わった後、「歯医者さんに行かなきゃ!」と予約を急いでいるはずです。
そもそも虫歯って何でなるの?
ほとんどの人は一度は虫歯になったことがあると思いますが、なぜなってしまうのでしょうか?
虫歯は口の中にいる虫歯菌が歯を溶かして穴を開けていく「口の中の病気」です。虫歯菌は誰もが口の中に持っており、口の中の歯垢をエサにして活動し、歯に穴を開けてしまいます。
ただ、歯の表面というのは「エナメル質」というダイヤモンドよりも硬いものでできているので、そう簡単に穴は開きません。
しかし、食事をすると口の中が酸性になり、歯が溶けやすい状態になってしまうため、虫歯菌が穴を開けやすい環境になるのです。
このように虫歯は、
- 虫歯菌
- 歯の質(口内環境)
- 食生活
が大きく関係してなります。
では虫歯になってそのままにしておくと、どんな危険が起こってしまうのでしょうか?
多くの人が経験しやすい危険
痛みが生じる
虫歯によるリスクでもっとも一般的なのが「痛み」です。
虫歯は初期の段階では痛みを生じないものの、進行し歯の内部の神経に到達すると痛みを感じるようになります。
特に、冷たいものや温かいものを食べると、その刺激を敏感に感じ取るため、「歯がしみる」だったり「ズキズキとした痛み」を経験した人は多いでしょう。
ただ残念ながら、多くの人はこの虫歯の痛みの問題を軽視しがちな傾向があります。
しかし、その痛みが悪化し続けると、日常生活に支障をきたすことがあることを認識しておきましょう。
痛みによって仕事や勉強が手につかないだけでなく、集中力が欠如した状態になることで、重大な事故を引き起こしてしまうこともあるのです。
口臭を悪化させる
虫歯の放置は口臭の悪化も引き起こします。
先ほどお伝えした通り、進行した虫歯は歯の内部の神経に達します。そこで虫歯菌は強い酸(乳酸)を発生させ神経細胞を殺し、同時に内部のエナメル質を溶かしていきスカスカの空洞にしてしまいます。
そしてその空洞の内部には血や膿などが溜まるようになり、そうしたものが腐敗をし始め、その結果として口臭の原因となるのです。
しかも、これはどれだけ歯みがきをしても原因が除去されるわけではないため、治療をしない限りは口臭が続きます。
口臭の悪化は、対人関係(恋愛)やビジネスなどに悪影響を及ぼすなど、重大な問題です。
頭痛を引き起こす
虫歯が原因で頭痛(緊張型頭痛)が発生することも珍しくありません。
まず、虫歯によって歯の痛みが発生すると、それに伴って頭部や首、肩などの筋肉が収縮してコリができ、それが原因で頭痛が発生するようになります。
また、歯の痛みによって食事の際に顎の片側だけを使うようになると、顔の片側部分にだけ疲労が蓄積してしまい、これも頭痛を誘発します。
こうした虫歯が原因の緊張型頭痛を治すためには、何よりもまず虫歯の根本的な治療が必要となりますが、それ以外の応急処置としては、頭部や首などを温め、緊張を緩和し血行を改善すると良いでしょう。
歯が溶けてしまう
これまでにもお伝えした通り、歯の内部に到達した虫歯菌は強力な酸によって歯を溶かしていきます。
これにより、進行した虫歯はやがて歯全体が溶け落としてしまうのです。
歯が溶けてなくなってしまうということは、食べ物を噛み切ったり咀嚼することができなくなるということを意味します。
これは非常に大きな問題で、例えば野生で生きる動物の多くは虫歯によって歯を失うと、食べ物を摂ることができず、結果として餓死してしまうことが少なくありません。
一方で人間は、入れ歯などを使用することができるため餓死をすることはほとんどないでしょう。
しかし入れ歯はメンテナンスの必要もあり、費用も決して安くはなく、また元の歯に比べるとどうしても不便なことも否めません。
虫歯の進行がひどいと発生する危険
アレルギーを引き起こす
虫歯を長期間放置した場合、アレルギーのような症状を引き起こしてしまう人も少なからず存在します。
症状として、手などの末端器官に無数の膿がたまった嚢胞(のうほう)ができてしまうことがあるのです。
これは「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」と呼ばれ、一説によると虫歯の治療に使用されるニッケルやアマルガムなどの金属が、アレルギー反応を引き起こしているのではないかと言われています。
骨髄炎を引き起こす
神経に到達した虫歯をそのまま放置しておくと、やがて虫歯は顎の骨の中にまで侵入するようになります。
この結果として、骨髄が炎症を起こした状態を骨髄炎(顎骨骨髄炎)と呼びます。
骨髄炎になると、骨の神経からくる激痛に加え、細菌感染による発熱や免疫力の低下、さらには骨の壊死などが引き起こされます。
これを治すには、歯茎を切って顎の骨を取る必要があり、全身麻酔をして行なうため、虫歯の治療よりもかなり大掛かりになるでしょう。
また、この炎症は骨髄から骨の周辺へと広がっていき、骨膜炎にもなっていきます。
ちなみに本文の最初でご紹介した元新撰組の永倉新八は、晩年に虫歯を原因とする骨膜炎から敗血症を発症し、それによって命を落としたことが知られています。
副鼻腔炎を引き起こす
意外かもしれませんが、虫歯が原因で鼻づまりや悪臭を伴った膿が出るなどといった、副鼻腔炎(ふくびくうえん)になることがあります。
これは上顎の奥歯や親知らずに虫歯ができると起こりやすい症状で、何らかの原因で虫歯菌が鼻腔内に侵入すると発症します。
歯性上顎洞炎を治療する場合、鼻に溜まった膿を取り除く手術をすると同時に、抗生物質によって虫歯菌を死滅させる必要があります。
顎関節症を引き起こす
虫歯が原因で顎関節症が引き起こされる可能性もあります。
これは、
- 虫歯の痛みによって片側の顎を使わなくなったり
- 歯が溶けて噛むところが減ってしまう
などによる、噛み合わせが悪くなることを原因として発生するものです。
症状としては、口を開けたときに痛みを発したり、口を開けにくくなったり、体のだるさや耳鳴り、頭痛などが発生することもあります。
顔面神経痛を引き起こす
虫歯を原因として、顔面神経痛が引き起こされる場合もあります。
これまでにも繰り返しお伝えしてきた通り、虫歯は歯の内部にある神経にまで到達すると痛みを引き起こすようになります。
そしてこの神経の痛みがその周囲の神経に伝わっていき、顔面の筋肉を収縮させることによって、顔面神経痛が引き起こされるのです。
顔面神経痛を発症すると、神経の麻痺により顔の筋肉を動かしづらくなったり、動かそうとすると痛みが生じるようになります。
顔の形が変形する
虫歯を放置によって噛み合わせが悪くなると、そこからだんだんと顔全体に歪みが生じていき、顔の作り全体が歪んでしまうことがあります。
世界一受けたい授業より(2011.12.3.放送)
特に、歯はよりどころを求めて少しずつ移動するため、虫歯によって歯が溶けた状態を放っておくと、
- 上下反対の歯が、噛み合うところを求めて延びてきたり
- 隣の歯が接するところを求めて倒れこんできたり
など、噛み合わせのバランスが急激に変化してしまいます。
さらに虫歯菌が顎の骨の中にまで侵入してしまった場合、それが原因で顎の骨の形自体が変形をしていってしまうこともあります。
このような状態を顎変形症と呼び、治療のためには単なる虫歯治療だけではなく、整形手術も必要となってしまいます。
貧血を起こしやすくなる
虫歯を放置したことが原因となり、貧血を起こしやすい体質になってしまう場合もあります。
虫歯が神経にまで達すると、その菌が発生させる強い酸は神経ばかりではなく、その周辺の血管まで溶かしていき、結果として出血が起こるようになります。
この出血はとても微細な毛細血管で主に起こるため、気付かない人も多いのですが、絶えず鉄分が失われていく状態となるため貧血が起こりやすくなってしまうのです。
また鉄分は唾液の生成にも用いられ、唾液には殺菌・防菌をする働きがあるため、鉄分の不足によって唾液量が減少をすると、
- さらに虫歯になりやすく、悪化しやすい口内環境になり
- さらに鉄分が失われていく
といった、負の連鎖が生じるようにもなってしまいます。
免疫力が低下する
虫歯が神経まで到達すると、免疫細胞が虫歯菌を殺すために活動を開始します。
これは虫歯菌に対して常に免疫細胞が働き続けることを意味し、その他の部分の防衛が疎かになってしまい、免疫力の低下を引き起こすのです。
免疫力が低下をすると風邪を引きやすく、病気にも罹りやすくなったり、怪我などの回復が遅れることにもつながります。
虫歯が原因で死に至ることも
脳梗塞・心筋梗塞を引き起こす
虫歯はときとして、命に直接関わる問題を引き起こすこともあります。そうした問題のうちでも代表的なのが、脳梗塞と心筋梗塞です。
放置された虫歯は歯の内部にまで入り込んで、神経や血管を酸によって溶かすと同時に、虫歯菌は血管の中にも入り込み、血流に乗って全身に流れていきます。
すると血液が虫歯菌によって汚染され、血液は固まって血栓がつまりやすい状態となります。
その血栓が脳の血管をつまらせた場合には脳梗塞を、心臓周辺の血管をつまらせた場合には心筋梗塞を引き起こすのです。
多臓器不全を引き起こす
虫歯によって引き起こされる命にかかわる症状としては、多臓器不全も挙げられます。
先ほどもお伝えした通り、進行した虫歯は血流に乗り全身へと運ばれていくのですが、例えばその流れの中で消化器官に入り込むと、炎症を起こし消化不良や吐き気などを催させます。
さらに複数の臓器に虫歯菌が入り込むと、同時多発的に臓器不全が発生するようになります。
それによって体の機能を維持することができなくなり、急激な体力の低下が発生したり、場合によっては死に至ることもあるのです。
脳腫瘍を引き起こす
実は虫歯は、脳腫瘍の原因の一つなのではないかとも考えられています。
虫歯菌が血管から血流に乗り脳に侵入した場合、脳を膿んだ状態にしてしまい、そこに腫瘍を作ってしまうことがあるのです。
この腫瘍は場合によっては悪性化し、死に至る可能性も低くはありません。
敗血症を引き起こす
虫歯は敗血症の原因になるケースもあります。
敗血症とは、血液全体が汚染されることにより身体が正常に機能しなくなる病気で、発熱や低体温症などが起こった後に全身症状が起こります。
特に虫歯に起因する敗血症の場合には、全身の骨が炎症を起こし溶けていきます。
そして次第に筋肉や臓器にも炎症が広がっていき、最終的には死に至ってしまうのです。
放置すればするほど治療費が大きくなる
虫歯のリスクは単に日常生活や健康にとどまらず、経済面にも影響を与えます。
虫歯は放置する期間が長ければ長いほど、多額の治療費が必要となってしまうのです。
例えば、初期の段階の虫歯であれば数日程度の治療で、数千円以下の治療費で完治させることも可能です。
しかし、虫歯の度合いが進行すればするほど治療の手段は少なくなり、より高度でかつ専門的な治療法が必要となってきます。
それに伴い、治療費も高騰し、初期虫歯と比較をすると10倍以上の金額が必要になることもあるでしょう。
まとめ
このように虫歯は放置する時間が長ければ長いほど危険なため、早めに治療することが重要です。
そして虫歯は一度なると自然に治ることはないため、虫歯に気づいた人は、すぐに歯医者さんを受診しましょう。
また、健康でいるためにも、虫歯がないか定期検診を受けるのもおすすめです。
虫歯の恐ろしさを知ったからには、ぜひこれからは歯のケアを大切にしてくださいね。
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