今回はそら豆の栄養についてご紹介します。そら豆は、栄養価が高く健康には欠かせない食材です。ただ、においや食感が苦手という方も少なくないでしょう。
しかし、そら豆の栄養について知れば、苦手だから敬遠していた方も、絶対に食べたくなるはずです。
そこで、苦手な方でも食べやすいおいしいレシピもご紹介しますので、そら豆を食べて健康体を目指しましょう。
① 人類最古の作物
北アフリカから西アジアが原産と言われており、化石や栽培日記も見つかっています。
またピタゴラスの定理で有名な、古代ギリシャの数学者ピタゴラスは、「死者の魂が眠る」などと言って、弟子たちに食べるのを禁じたりもしていました。
でも実際は、ただ単に苦手なだけだったとも言われています。世界には準主食として食べられている、いわゆる「おふくろの味」になっている国もあるほどです。
古代ローマやエジプトでは、儀式に使ったという記録も残っているほど、古い歴史のある食材なのです。
日本には8世紀頃に中国から渡来してきました。
1年中どの野菜も食べられる現代とはいえ、スーパーでそら豆が出まわる時期は限られています。初夏が旬のそら豆ですが、さやから出すとすぐに鮮度が落ちてしまうので、新鮮なうちに味わいましょう。
② そら豆の栄養
100gあたりの栄養価
エネルギー | 348kcal |
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水分 | 13.3g |
たんぱく質 | 26.0g |
脂質 | 2.0g |
炭水化物 | 55.9g |
灰分 | 2.8g |
主な栄養素
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンC
- カリウム
- 鉄
③ 便秘にダイエット。驚きの栄養価
植物性たんぱく質を多く含み、ビタミンB1、B2、Cなどの他、カリウムや鉄、銅などのミネラルも豊富で、炭水化物や葉酸も含まれています。
また女性に嬉しい、食物繊維も豊富なので、便秘解消にも役立ちます。まさにバランス栄養食と言えるでしょう。
効能としては、疲労回復、貧血予防、整腸作用などがあり、美容にも健康にも役立ちます。カロリーも5粒で20kCalと低めで、糖の吸収も緩やかなことから、ダイエットにも向いていると言えます。
また2002年より、母子手帳に葉酸に関する記載がされるようになり、神経管閉鎖障害の発症を防ぐためにも、葉酸を摂取するよう呼びかけられています。
ただ妊娠中には、摂取量に気をつけるようにして下さい。
④ 調理方法、保存方法
そら豆は、さやから出すとすぐに鮮度が落ちてしまいますので、なるべくならさやに入ったものを買いましょう。
選ぶときは、さやの緑色が濃く、弾力があり、外から見て豆の形が揃っているものが良いです。
そして、ゆでる直前にさやから出しましょう。たっぷりのお湯に塩を入れて、2、3分ゆでます。ゆでて粗熱がとれたら、黒いつめの部分に包丁の根元で切り目を入れると、薄皮がむきやすくなります。
保存する場合は、固めにゆで、冷凍用保存袋などに入れて冷凍庫へ保存します。
⑤ 苦手を克服!そら豆レシピ
そら豆は、焼いたり揚げたり、ゆでたりしていただくのが王道ですが、苦手な方にはつらいですよね。
そんな方にオススメなのは、にんにく風味に炒めたり、すりつぶしてスープにしたり、カレーライスの具としてプラスしたりするのも良いでしょう。
●そら豆のにんにく風味炒め
(1)そら豆を固めにゆでます。
(2)オリーブオイルをフライパンで熱し、にんにくのみじん切りを香りが出るまで炒めます。
(3)1cm幅に切ったベーコンを入れて炒めます。
(4)ベーコンに火が通ったら、2等分または4等分に切ったそら豆を入れ、軽く混ぜ炒め、塩コショウで味を整えて出来上がりです。
※にんにく風味で、食欲もそそります。
※仕上げの段階で、カレー粉をふりかけてカレー風味にしてもおいしいです。
●そら豆のポタージュ
(1)そら豆をやわらかめにゆでます。
(2)バターをフライパンで熱し、にんにくのみじん切りを香りが出るまで炒めます。
(3)たまねぎを加え、焦がさないように良く炒めます。そこへお湯または水を加え、たまねぎがある程度、トロトロになるまで煮ます。
(4)粗熱が取れたらミキサーに入れ、適当に切ったそら豆も加えます。そこへ牛乳を200mlほど入れ、ミキサーを回します。
(5)それを鍋にかけ、お湯で溶いた固形コンソメを一個加えてゆっくりと混ぜながら、弱火でじっくり煮込みます。
※そら豆の量にもよりますが、牛乳の量でスープの濃度をお好みに合わせて下さい。
(6)最後に塩で味を整えて、器に盛りつけた後に生クリームをさっと垂らし、パセリアッセをふりかけて出来上がりです。
※お好みで、冷製スープとしてもお召し上がりいただけます。
※冷たくして召し上がる時は、塩を少し多めにすると良いでしょう。
※同じようにミキサーにかけて、他の野菜や果物と一緒にスムージーにしても良いです。その際は、オレンジやレモンなどの柑橘系の果物で、臭みを消しましょう。
●そら豆入りカレー
普通のカレーにそら豆を入れて、煮込みます。カレーのスパイスは、それだけでも栄養価が高いので、そら豆を加えれば、最高の栄養食になります。固形のそら豆に抵抗があるのであれば、すりつぶしてルーに混ぜても良いでしょう。
まとめ
そら豆が苦手だと思っていたあなたもさっそくそら豆を食べてみたくなりましたか?この他にも、自分の好きな味付けにアレンジして、オリジナルレシピも開発してみてはいかがでしょうか。
暑さが厳しい夏には、ミネラルも豊富ですので、熱中症対策としても活躍します。
食欲のないときにも上手に栄養をとって、元気に乗り切りましょう。